被せガラス~銘とリプロダクション~アール・ヌーヴォーのガレやドームの作品をアンティークショップなどで探していると、ときどき作風は似てるけど聞いたことのないサインが入っているといったことはよくあるかと思います。それがアール・ヌーヴォーやアール・デコ期に製造されたものなのか、単なる偽物なのか、リプロダクションなのかわからないことが多々あります。そこで、マイナーな被せガラスのサインがどこの工房のものなのかまとめてみます。
※ここではアール・ヌーヴォー、アール・デコ調の被せガラスだけです。カットガラスのようなタイプは除外しています。
Arsall
ドイツのWeisswasserによる被せガラス。1918年より1929年まで使用された。
※関連:Weiss
Bendor
フランスのIle de Bendor Glass Companyという会社の作品。活動は1960年から1981年 なので、現代品といえる。
Bourgeois Depose
フランスのEmile Bourgeoisにる被せガラス。1900年頃。
B.S.& C
フランスのマイゼンタール(Meisenthal)による被せガラス。1880年代~1900年代。
Charder
シュナイダー(シュネデル)の被せガラス。
※Le verre Francais参照
D’argental
フランスのポール・二コラ(Paul Nicolas)がサン・ルイの協力を経て製造された被せガラス。
A.Delatte NANCY
フランスのアンドレ・ドラット(Andre Delatte)による被せガラス。”A”と”D”が一体化したサイン。1920年代~1930年代。
※関連:Jarvil
de Vez
フランスのパンタン・クリスタル(Cristallerie de Pantin)による被せガラス。Camille Tutr?・ de Varreuxが主導で1907年から1914年に製造された。他にも”CP”や”Cristallerie de Pantin”が付くものもある。
※関連:S.T.V.& C
Gauthier
マジョレルの下で働きナンシー派の一人であったCamille Gauthierの作品か。書籍によってはサン・ルイ(St.louis)製とも。
Jarvil
フランスのアンドレ・ドラット(Andre Delatte)による被せガラス。1920年代~30年代。
※関連:A.Delatte
Legras
フランスのルグラ(Legras)による被せガラス。1890年代~1920年代。
※関連:Mont Joye
Le verre Francais
シュナイダー(シュネデル)の被せガラス。
※関連:Charder
Loetz
ボヘミアのヨハン・レッツ・ヴィトヴェによる被せガラス。”Richard”より古く、Adolf Beckertが手掛けた。
Mont Joye L.C
フランスのルグラ(Legras)による作品。1890年代~1900年代。
※関連:Legras
Moser Karlsbad
ボヘミアのモーゼルによる被せガラス。
Muller Freres Luneville
フランスのミュラー兄弟による被せガラス。1920年代。
Muller Croismare
フランスのミュラー兄弟による被せガラス。1890年代~1910年。”Muller”だけのもある。
Muller Luneville
フランスのミュラー兄弟による被せガラス。1910年代。
OT(Oの中にT)
ボヘミアのOtto Tauschek(モーゼルのデザイナー)による被せガラス。1910年代前半。
※関連 : Moser
G.Raspiller
フランスのGeorges Raspillerによる被せガラス。1900年代~1920年代。
Richard
ボヘミアのヨハン・レッツ・ヴィトヴェによる被せガラス。1920年年から1929年にフランスへの進出として製造された。
※関連:Loetz
Schneider
シュナイダー(シュネデル)による。
St.Louis
フランスのサン・ルイ(st.Louis)による被せガラス。1910年代~1920年代。ポール・二コラが関わる以前からのものもある。
※関連:D’argental
S.T.V.& C
フランスのパンタン・クリスタル(Cristallerie de Pantin)による被せガラス。”de Vez”より以前の1890年代。
Vallerysthal
マイゼンタールにてガレと働いたデジレ・クリスチャン(Desire Christian)が手掛けた。1880年代~1890年代。
Villeroy & Boch
ドイツの陶磁器メーカーのビレロイ&ボッホによる被せガラス。サン・ルイで働いていたEdmund RigotがWeisswasserで働いていたときに協力し制作した(1919~1924)。ガラス自体は1934年まで製造された。
C.Vessiere
フランスのシャルル・ヴェジエ(Charles Vessiere)による作品。バカラなどの正規代理店。サインは”C.Vessiere NANCY”と描かれる。1900年代よりみられ,エナメルの作品も多い。
VSL
ベルギーのヴァル・サン・ランベール(Val Saint-Lambert)による被せガラス。ミュラー兄弟のデジレとウジェーヌが1907年に加わって制作された。1907年~1910年代に使用された。
Weiss
ドイツのWeisswasserによる被せガラス。サン・ルイの技術者の協力を経て発展させた。主に1920年代~1930年代。サインは”Weiss”以外にも初期のころは”Arsall”、他にも”BW””Lusa”などが用いられた。
※関連Arsall