
作品番号:1999.191.1
Purchase, Thomas Jayne Gift, Peter Terian Gift, Friends of the American Wing Fund by exchange, 1999
Public Domain / CC0 · 所蔵品記録
マルク・シュルシェールが設立。マルクは1766年、農夫の息子として生まれる。パリの有力工房ルシンガー&ロクレの工房で働き、1798年にフォブール=サン=ドニ通りの磁器工房を買収した。1806年に妻のヴィクトワールに財産分与を求められ、1810年で製造中止、その後1823年に工房は売却された。別にあった店舗での販売と絵付け事業は続けられ、博覧会で賞を受賞するなど活躍した。1828年に息子のヴィクトールが加わり、ヴィクトルは新たな販路拡大のためメキシコとキューバ、アメリへカ渡った。そこで目にした奴隷制度を目の当たりにし、奴隷制度廃止運動をするようになった。1832年、マルクは死去、1834年に事業は廃止され、ヴィクトルは政治活動に力を入れた。ヴィクトルはその後、フランス植民地における奴隷制度廃止運動を尽力し、1848年の奴隷制廃止政令の制定に至った。
詳しい解説
書籍はシュルシェールを含むフォブール=サン=ドニ通りの工房群について、カップ、受け皿、ポット、水差し、皿、鉢カバー、メディチ型の花瓶など、用途のはっきりした器が挙げられます。書籍は、鮮やかな色を使う端正な装飾を紹介し、風景や歴史・神話の場面を金彩で引き立てる作例にも触れています。器の形は古典的でも、描かれた場面や金彩の組み合わせによって調度品としての個性が生まれます。
印には「Schoelcher à Paris」、「Schoelcher et fils」、単独の「S」、住所や工房名を添えたものがあります。書籍は、シュルシェールの署名が本人の関わった別の絵付け場の作品に見られる例にも触れており、署名と素地の製造を分ける必要があります。青い「S」は他工房にもあるため、全文の署名、住所、彩色、釉薬を併せて確認することが大切です。
詳しい解説の出典
- Geneviève Le Duc et Henri Curtil『Marques et signatures de la porcelaine française』、Éditions Charles Massin、印刷109–110、121頁