シャハテンバッハ

ドイツ、シャハテンバッハ(Schachtenbach)で製造されたグラス。

宝石を模した赤と緑のガラスを貼り付け、中央にはヴュルテンブルク王家の紋章がエナメルで描いたタンブラーです。紋章が描かれている部分の背景は白エナメルではなく、オパーリンガラスを融着(本体のガラスに溶かして押し付けている)させ、その上にエナメルで描いております。

ヴュルテンベルク王国はもともと神聖ローマ帝国のヴュルテンベルク公国で、神聖ローマ帝国崩壊とともに王国となりました。1815年にドイツ連邦に加盟、1918年のドイツ革命によりドイツ国の州となりました。このグラスが製造された1860年代前半はヴュルテンベルク王ヴィルヘルム1世の時代です。

このグラスと同じ、一連の大きなグラスセットがドイツのパッサウ・ガラス美術館に所蔵されております。

【シャハテンバッハ / Shachtenbach】

1822年、Wolfgang von Kieslingによりツヴィーゼル近郊のシャハテンバッハに設立。1829年、ボヘミアのガラス工房経営者のJoseph Schmidの経営(リース)となり、バイエルン国王ルートヴィヒ1世からの資金援助も得て発展。1845年にはWilhelm Steigerwaldにリースとなり、さらに水を引き込むために運河を建設するなどさらに発展し、1855年、パリ万博ではドイツのガラス工房として唯一の金メダルを受賞。オパーリンガラスなど色ガラス生産を得意とした。1863年にリース契約終了となり、小さな工房でその後も2年間続けるも1865年に終了( Regenhütteに移転)となった。

参考文献&来歴 / Bibliography & Provenance

・『Das Bohemische Glas 1700-1950』BAND III HIstorismus(Glasmuseum Passau,1995)P.158に同品掲載。