オーストリアのガラス工房ロブマイヤー（J. & L. Lobmeyr）の製品カタログです。
非常に珍しいカタログです。
まず、ロブマイヤーのウィーンではなく、チェコのカメニツキー・シェノフ店のカタログであるということがポイントです。1930年代、ドイツがナチス政権となると、ユダヤ人と交流のあった3代目オーナーであるシュテファン・ラートは退任を余儀なくされ、シュテファンはロブマイヤー社をハンス・ハラルト・ラートに譲り、自身はチェコのカメニツキー・シェノフの工場に移り、そこで指揮を執ることなりました（シュテファンがウィーンに戻ったのは1951年）。このカタログはその時代、終戦直後の1947年のカタログです。全てチェコ語で書かれ、社名も「J. & L. LOBMEYRA SYNOVEC STEPAN RATH KAMENICKY SENOV」（SYNOVECは甥という意味で、シュテファン・ラートは先代ルードヴィヒの甥にあたります）となっています。
また、カタログとはいっても一般向けに販売、配布されたものではありません。
カタログ本体、製品説明は全て手描きで描かれており、表紙のロゴも手書きで描かれています（付属の価格表はタイプライター、社名はスタンプ）。また、付属にはシュテファン・ラートのデッサン画もあり（こちらはサイズの関係でデジタル資料には掲載しておりません）、カメニツキ―・シェノフ店内用のカタログだったのではないかと思います。
製品の特徴は先代ルードヴィヒの得意としたヒストリスムス（歴史主義）の作品も少し受け継ぎつつ、それまでにはない力強いグラヴィール装飾の作品が掲載されています。一般のドリンキンググラスは少なく、どちらかというと芸術的な製品を中心に掲載されており、当時のチェコ・スロバキア共和国（第三共和国）の紋章がデザインされたグラスも掲載されています。
冊子状のカタログ（写真のみ）とは別に、裏側に手書きの説明書きがされた写真、そして価格表の3種類を掲載しています。
【ロブマイヤー / Lobmeyr】
オーストリアの高級ガラスメーカー。シャンデリアでも有名である。 1823年、ヨーゼフ・ロブマイヤーがウィーンにて創業開始する。エナメル彩による作品や「光の彫刻」と呼ばれるほどの美しいグラヴィールによるガラス製品を製造する。1835年にはハプスブルグ家から皇室御用達の称号を得る。
| ジャンル | ガラス製品（工芸） |
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| 年代 | 1947年 |
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| カラー | 白黒 |
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| ページ数 | 42ページ |
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| 言語 | チェコ語 |
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| ファイル形式 | PDF(6MB) |
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