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フランス磁器ブランドとマーク

フランスの磁器ブランドとそのマークをご紹介


セーヴル(セーブル) / Sevres

1738年、デュボワ兄弟によりヴァンサンヌ窯が開かれる。これがセーヴル窯の前身であり、1756年にポンパドール夫人の庇護の下、セーヴルへと移転し、その後王立セーヴル製陶所となる。もともとはマイセンを目指していたが、一流の技術者たちにより瞬く間にヨーロッパでも随一の磁器ブランドとなった。セーヴルブルーと呼ばれる美しい色合いは他の追随を許さないほど美しいものである。18世紀のころは軟質磁器がほとんどであったが、19世紀に入ると硬質磁器へと移行された。現在でも国家のために優れた作品を製造している。

セーヴルは大変高価なものであり、そのため偽物も多く造られてきた。出来の悪いものが多いが、中にはかなり優れた偽物もある。また、セーヴル自体が多種多様なマークを使用していたため、真贋の判断はプロでもかなり難しいものである。18世紀のセーヴルと書かれたものをよく見かけるがまず偽物である。

セーヴル
焼成年度が1880年、装飾年度が1881年のマーク。焼成と装飾は全く別で行われる。カップ&ソーサーの場合、カップとソーサーで焼成年度が異なる場合もあるが、装飾年度は一緒が基本である。セーヴルは素地だけや金彩のみの単純な装飾だけで出回るものもあるので、装飾だけがオリジナルではないものも多い。

セーヴル年代別サイン

セーヴル初期の年代別のサイン

この時代の本物のセーヴルが日本で出回ることはまずない。見かけて出来が良くてもまず偽物と疑ってかかるべきである。



【セーヴルの贋作】

・天使のデザイン

セーブル偽物

典型的なセーヴルの贋作。1844年〜1847年のマークがたいてい押されている(1844と1866が多い)。よく見ると絵は雑であり、色も悪い。フランス国外、特にアメリカで多く流通している。

セーヴルの贋作の中には非常に豪華な装飾で出来が良いものも多く、現代では、それらはセーヴルスタイル(セーヴル風)として一定の評価は得られている。本物のセーヴルを見分けるにはとにかく博物館で本物をみることに限る。



パリ窯 / Old Paris

18世紀からセーヴルの影響を受け、多くの工房ができた。パリ窯とは特定の窯の名前ではなく、パリやその近辺にあった工房をまとめてパリ窯と名付けているだけである。というのも、古いパリ窯の作品はほぼ窯印がないからである。なのでまとめてパリ窯と呼ばれるようになった。特徴としては厚手の素地で、セーブル程ではないが、豪華な絵付けのものも多い。パリの工房はドレスデンのように絵付けのみの工房であったところが多い。


リモージュ / Limoges

フランス製の陶磁器で一番よく聞く名前がおそらくこのリモージュである。18世紀にパリの磁器工房などがリモージュに伝わり、磁器を製造するようになった。初期のころはセーヴルへも白磁の提供をしていた。その後、装飾も手掛け、多くの工房が乱立するようになった。初期のころのリモージュに窯印はないが、19世紀中盤ごろからはそれぞれの工房の窯印がつけられていることが多い。シンプルなものから独特のものまで、多種多様の製品が造られた。エナメル彩やパテシュールパテのような特徴的な技術に特化したものも多い。現代ではフランスのお土産品としてコバルトに金彩のものが有名である。


LEHMAN工房
LAZEYRAS,ROSENFELD,LEHMANの工房 

1920年頃
Puiyat工房 Jean Pouyatの工房(1842〜1914) 

1883年〜1914年のマーク
Limousine
LA PORCELAINE LIMOUSINE(1905頃〜1930年代)

装飾のないものには赤のマークはつかない。
Field工房
Charles Field Haviland(1858頃〜1881)
Guerin工房 William Guerin(1887頃〜)                              

1891年〜のマーク
 

ここに載せたのは一部で、それぞれの工房で他のマークも使用している。また、紹介した以外にも多くの工房がある。


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ここで紹介したのはごく一部で、実際にはここで紹介した以外にも多くのマークが使われております。また、マークの年代には諸説あるものもあり、あくまでも参考としてご覧ください。マークについてご質問等あれば、「お問い合わせ」よりご連絡ください。

参考文献
『Vincennes and Sevres Porcelain』(Adrian Sassoon/J Paul Getty Museum Pubns/1992)
『Collectors Encyclopedia of Limoges Porcelain 』(Mary Frank Gaston/Collector Books/2000)
『ヨーロッパ アンティーク・カップ銘鑑』(和田泰志/実業之日本社/1996)

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