アンティークのガラス工房、工芸家

19世紀以降のヨーロッパのガラスブランドの紹介です。小さな工房や個人作家も掲載していきます。
18世紀については18世紀のグラスの特徴にてご紹介をしています。
A
Appert Freres / アペール兄弟(フランス)
特にジャポニスムに優れた工芸ガラスを制作した工房。1832年、クリシーにLouis-Adrien Appertが設立。1858年に社名をAppert et Filsとし、創業者の息子兄弟が加わった。そして1865年にAppert Freresと名乗った。1870年代になるとガラス工芸家ウジェーヌ・ルソー(Eugene Rousseau)、パリの高級小売店エスカリエ・ド・クリスタル(Escalier de Cristal)と協力し、優れたジャポニスムの製品を制作し、それらの多くは現在世界中の博物館に収められている。1947年閉鎖。
Auguste Heiligenstein / オーギュスト・ハイリゲンシュタイン(フランス)
アール・デコ期にルグラやバカラ、ルアールの下で活躍。アール・ヌーヴォーのガラス芸術家のルグラ参照。
B
Baccarat / バカラ(Cristallerie de Baccarat,フランス)

1862年〜1936年に付けれたラベル
1936年以降はエッチングによるマークが付けられる。
Brocard / ブロカール(Philippe-Joseph Brocard,フランス)
フランス19世紀、歴史主義を代表するガラス絵付師。1831年、ベルギーに生まれる。中世イスラム文様の再現に努め、優れたエナメル技術でその文様を表現した。その技術は非常に高い評価を得て、エナメル装飾の流行へとつながった。作品の多くは美術館などに所蔵され、一般にはほとんど流通していない。
Burgn,Schwerer / ブルグン、シュヴェーラー(Burgun,Schwerer&Co,フランス)
マイゼンタール参照。
C
Carl Horch / カール・ホッシュ(ボヘミア)
1864年、北ボヘミアのハイダ(Haida)にて創業。典型的なボヘミアンガラスを得意とし、エナメルやエングレーヴィング装飾などの多彩なガラスを制作。シャンデリアも得意とし、各国へ輸出された。1945年にはチェコスロバキアの国営企業となった。
Choisy-le-roi / ショワジー・ル・ロワ(Cristallerie de Choisy-le-roi,フランス)
1820年創業、d'Artiguesのアシスタントであり、フランスの重要なガラス制作者であったGeorge Bontempsが発展させる。1830年代にヴェネチアンガラスの技術を取り入れるなどしたし、博覧会で金賞を受賞するなど評価を高めたが、1851年に閉鎖(1849年とも)。1890年にセーヴル・クリスタル工場で働いていたLeon Houdailleが再開させ、発展させた。1932年にセーヴル・クリスタル工場を買収、アール・デコでは大きな成功を収めた。ジャン・リュスやエトランなどと提携し製品を制作、第一次世界大戦後はピエール・ダヴェスが働くなどしたが、1952年に生産を停止した。1900年パリ万博金賞受賞。
Clichy / クリシー(Cristallerie de Clichy,フランス)
クリシーは日本ではあまり有名ではないが、フランスではバカラ、サン・ルイと同様に有名なガラス工房である。1842年、Louis-Joseph MAËSによって創業。ミルフィオーリを用いたペーパーウェイトが有名であり、1851年のロンドン万博、1855年パリ万博で高い評価を得た。1862年時の規模はフランスでも4番目であった。その製品の半数は輸出されている。優れたグラヴュール技術を保持しており、バカラのような美しいタイユグラヴィールの製品を得意とし製造した。1889年にセーヴル・クリスタル工場の傘下に入る。1896年以降「Cristalleries de Sevres et Clichy Reunies」として活動。1927年まで同名で存続していたが、セーヴル・クリスタルガラス工場の閉鎖に伴い消滅した。
D
Damon / ルイ・ダモン(フランス)
ドーム兄弟の作品を取り扱ったことで知られる。アール・ヌーヴォーのガラス芸術家参照。
Daum / ドーム兄弟(Daum Freres、フランス)
アール・ヌーヴォー期に活躍。アール・ヌーヴォーのガラス芸術家参照。
E
Emmy Seyfried / エミー・ザイフリード(ドイツ)
エミー・ザイフリード(1888年〜1969年)による工房。Adelbert Niemeyerの工房にて修業。1918年に陶磁器やガラスの絵付け工房をミュンヘンに開く(〜1961年)。アール・デコ期に活躍。
サインは"Seyfried Munchen"。
F
Fritz Heckert / フリッツ・ヘッケルト(シレジア)
1837年に生まれる。1866年、シレジアのペータースドルフ(Petersdorf、ピエホビツェ(Piechowice))にガラス工房を設立。エナメル彩色を得意とし、歴史主義やユーゲントシュティールの影響を受けた作品を制作した。フリッツ・ヘッケルトは1887年に死去、家族によって引き継がれさらに発展した。1911年に「Fritz Feckert-Petersdorfer Glashutte KG」と社名を変更、1923年にヨゼフィーネンヒュッテ(Josephinenhutte)、Neumann & Staebeと統合し、共同体「JO-HE-KY」となるが、1925年にはヨゼフィーネンヒュッテA.G.として吸収されたが1945年までは製造を続けた。
サインは"F.H"とナンバーが入れられる。
G
Galle / エミール・ガレ(Emile Galle、フランス)
アール・ヌーヴォー期に活躍。アール・ヌーヴォーのガラス芸術家参照。
George de Feure / ジョルジュ・ド・フール(フランス)
ジョルジュ・ド・フール(1868〜1928)はアール・ヌーヴォーを代表するデザイナーである。本職は画家で、家具や陶磁器、そしてガラスも制作。1900年のパリ万博においては「アール・ヌーヴォー」の名前の由来となったサミュエル・ビングのパビリオンの装飾を手掛け、世界中から注目を浴びる。ガラスは主に2種類を制作した。
H
Harrach / ハラフ・ガラス工場(Graflich Harrach'sche glasfabrik,ボヘミア)
現在まで続く世界でも古いガラス工場の一つで、19世紀のボヘミアガラスを代表するメーカーである。ボヘミア北部でもともと広大な山脈と森林があり、ハラホフ(Harrachov)にいくつかの小さなガラス工房が存在し、それを領主であったオーストリア貴族のアロイ・フォン・ハラハ(Aloys Thomas Raimund Graf von Harrach)が1712年に所有した。優れた技術を有し、ヨーロッパ各国へ輸出され、Dominik Biemannといったボヘミアの最高の技術者たちがそこで働き、その名を世界中に広めた。ジャポニスムやアール・ヌーヴォー期にはその時代の影響を受けた優れた製品を製造し、1900年パリ万博でも金メダルを受賞している。20世紀に入ると第一次世界大戦の影響や、ハラハ家の弱体化の影響で衰退していったが、それでも1925年パリ万博ではグランプリを受賞。数々の困難を乗り越え現代にまで続いている。
19世紀ボヘミアを代表する工房で優れた製品を製造しているにもかかわらず、日本ではほとんど知られていない。その理由としては作品にマークをほとんど入れなかったため敬遠される傾向にあると考えられる。近年では研究が進んでいる部分もあるので、日本では再評価されるべきメーカーである。※貴族のハラハとハラフ・ガラス工場は同じ"Harrach"であり、一般的にはハラハとも言われているが、ガラス界ではハラフ(もしくはハラホフ)と表現されることが多い。
Heinrich hoffman / ハインリッヒ・ホフマン(ボヘミア)
プレス成型を得意とした工房で、特にアール・デコ期に活躍した。1920年代に娘のシャーロットが他工房のシュレボクト(Schlevogt)の一族と結婚したことで、提携する。
I
Imberton / インベルトン(Jean Philippe Imberton,フランス)
ブロカール同様19世紀後半を代表するガラス工芸家。1882年よりパリの優れた装飾工房Bucan & Dupontieuで働いていた。優れたエナメル技術によりイスラム文様の名品を多く製造した。また、アペール兄弟(Appert Freres)にもデザインを供給していた。
J
Joanny Jayetとfrancisque Jayetによって1884年に設立。1930年代に閉鎖。
1788年生まれ。1800年前半に活躍したボヘミアンガラスの商人・工芸家。当時最高のガラスアーティストの一人といわれ、ハンブルクやロシアへも輸出するなどした。1811年のオーストリアの国家破産やナポレオン戦争などにより衰退した。1832年死去。
Josef Lenhardt / ヨーゼフ・レーンハルト(ボヘミア)
1900年初頭にシュヴァルツロット(黒エナメル)を得意とし活躍。ロブマイヤーの絵付けも行っていた。
Josephinenhutte/ヨゼフィーネンヒュッテ(Grafich schaffgotsch'sche Glasfabrik,ドイツ/シレジア)
ボヘミアガラスの流れを汲むドイツのガラス工房。日本ではほとんど知名度がないが、かつてドイツの大規模のガラス工場の一つで、日本で”ボヘミアガラス”として流通しているものでも実はヨゼフィーネンヒュッテによるものも数多い。
1842年にシレジアの貴族であるシャフゴッチュ家によりシュライバーハウ(Schreiberhau、当時プロイセン領、現ポーランド)にて設立。ガラス工芸家のフランツ・ポールを工場長とした。1844年に既存のカールスタールヒュッテと統合、1873年ウィーン万博、1900年パリ万博にて金賞を受賞。1923年にピーターズドルフ(Petersdorf)のフリッツ・ヘッケルト(Fritz Heckert)とNeumann & Staebeと統合し、共同体「JO-HE-KY」となる。1925年にJosephinenhutte A.G.となる。第二次世界大戦後、もともとの工房があったポーランドと、ドイツへと移ったシャフゴッチュ家によりそれぞれにて活動されたが、双方はヨゼフィーネンヒュッテの名称使用でもめ、1958年に訴訟によりポーランドではユリア・ガラスヒュッテとせざるをえなくなった。2007年にポーランドの工場は閉鎖。ドイツの工場は1963年ビレロイ&ボッホに売却、1983年工場閉鎖となった。
基本的に製品にマークは付かない。
L
Legras / ルグラ(Verrerie et Cristallerie de Saint-Denis,フランス)
アール・ヌーヴォー期に活躍。アール・ヌーヴォーのガラス芸術家参照。
Lobmeyr / ロブマイヤー(J.& L.Lobmeyr,オーストリア)
世界最高峰のグラヴィール技術を持つ高級ガラスメーカー。シャンデリアでも有名である。「光の彫刻」と呼ばれるほどの美しいグラヴィールによるガラス製品を製造する。アンティークのロブマイヤーでいえば、歴史主義、イスラム文様のエナメル彩による作品は非常に高い評価を得ている。 1823年、ヨーゼフ・ロブマイヤーがウィーンにて創業開始する。1835年にはハプスブルグ家から皇室御用達の称号を得る。1860年にヨーゼフが他界すると、子のヨーゼフJr.とルードヴィヒが共同経営者となりJ.&L.Lobmeyrとなる。1864年にヨーゼフJr.が他界。トーマス・エジソンとも親交があり、1883年には世界初となる電気式のシャンデリアを発表している。1899年にルードヴィヒは名誉市民に選ばれる。ルードヴィヒは生涯独身であり、甥のシュテファン・ラートを工房に参加させる。シュテファンはヨーゼフ・ホフマンと協力するなど新しいロブマイヤーの形を作り出した。
マーク。金彩やエナメルもある。後付けでマークを入れる業者がいるので注意。
Loetz / ヨハン・レッツ・ヴィトヴェ(Johann Lotz Witwe,ボヘミア)
アール・ヌーヴォー期に活躍。イリディッセントガラスで有名。アール・ヌーヴォーのガラス芸術家参照。
Lorraine(Lemberg) / ロレーヌ(レンベルグ)(Cristallerie de Lorraine、Cristallerie Lorraine de Lemberg ,フランス)
1925年、サン・ルイでパン屋を営んでいたTh?・odore Heitzmannが創業。サン・ルイで修業した職人を雇った。1990年にラリック社の傘下に入ったが、1997年に閉鎖。
Lyon / リヨン (La Cristallerie de Lyon,フランス)
1834年に Francois Bourdelの要求によってLa Guillotiereに設立されたクリスタルガラス工場。1855年のパリ万博で第2級賞を受賞。1862年時はフランスでも6番目の規模であり、19世紀当時はかなりの有力工房だったと推察されるが、1900年初頭の活動を最後にその後は不明。1884年にTh. Carre & CieによりOullinsで経営されるようになった。
M
Mazoyer / アドリアン・マゾワイエ (Adrian Mazyer,フランス)
マゾワイエ(1887年〜1950年)はアール・デコ期に活躍した工芸家。マルセル・グッピーのようにエナメル彩を得意とし、ガラスだけでなく陶磁器の作品も残している。
Meisenthal / マイゼンタール (Verrerie de Meisenthal,フランス)
マイゼンタールにガラス工場ができたのは1711年まで遡る。1824年にブルグン、シュヴェーラー社(Burgun,Schwerer&Co)となる。1864年にエミール・ガレの父親であるシャルル・ガレ(Charles Galle)と親交を持つ。1866年からエミール・ガレが製造技術を学び、装飾部門責任者のデジレ・クリスチャン(Desire Christian)とともに優れた製品を制作した。
Meyr's Neffe / マイヤーズネッフェ (J.Meyr's Neffen,ボヘミア)
1816年(1815年とも)、南ボヘミアにてJosef Meyr(1739〜1829)により創業。息子のJohann Meyrが継いだのち、彼に子供がいなかったため、1841年2人の甥Josef TaschekとWilhelm Kralikが継ぎ、社名を"J.Meyr's Neffen"とした。1851年,Kralikはロブマイヤー創始者ヨーゼフ・ロブマイヤー(Josef Lobmeyr)の娘と結婚。これによりロブマイヤーとマイヤーズネッフェは深い関係となり、1873年のウィーン万博で両社は大成功を収めた。ロブマイヤー同様に高品質のガラス、優れたデザイン性と技術があった。しかし第一次世界大戦などの影響もあり衰退し、1922年にモーゼル(Ludwig Moser & Karlsbad sohne)に吸収された。作品の多くは博物館などに所蔵されている。
Moser / モーゼル(Ludwig Moser & Sohne,ボヘミア)

ボヘミア・ガラスを代表するメーカー。ルートヴィヒ・モーゼル(Ludwig Moser,1833-1916)が1857年にボヘミア地方にて工房を設立。優れたカットやグラヴィールの技術で発展し、オーストリア皇帝ヨゼフも愛用するなどその名声は広く知れ渡るようになった。モーゼルのガラスは鉛クリスタルではなく、木灰を使うカリ・クリスタルである。
1895年〜1938年に使用されたマーク。マークはいくつかあるが、付かないことが多い。
P
Pantin / パンタン(Cristallerie de Pantin (Stumpf, Touvier, Viollet et Cie)、フランス)
1847年創業(1851年とも)。クリスタルガラスを製造し、1862年には400人の従業員を雇い、フランスで5番目の工房となったとされる。アール・ヌーヴォー期にはドゥベ(devez)の名で工芸ガラスも制作した工房。1931年まで続いた。
Portieux / ポルティユー(ヴァレリスタル)(Societe Anonyme des Verreries reunies de Vallerysthal et Portieux、フランス)
ポルティユーは1705年設立のフランスのガラスメーカーで、その起源は15世紀まで遡る世界でも最古のガラスメーカーの一つです。1871年にヴァレリスタル・ガラス工場(Verrerie de Vallerysthal)と" Societe Anonyme des Verreries reunies de Vallerysthal et Portieux"(ヴァレリスタル・ポルテュー連合ガラス社)を設立し発展しました。1878年にパリ万博で金賞を受賞しています。20世紀に入るとプレス成型ガラスがメインの商品になっていきます。
Q
Quatre Chemins / キャトル・シュマン(Verrerie et Cristallerie des Quatre Chemins 、フランス)
1867年、パンタン(Pantin)のキャトル・シュマンにJacques-Jules Vidi?・が設立。1897年にルグラ(Legras)一族に引き継がれ、1925年に香水商フランソワ・コティに買収された。
S
Saint-Louis / サン・ルイ(Cristallerie de Saint-Loiuis、フランス)
1586年、ミュンツタール・ガラス工房(Muntzthal)が創業。1767年、ルイ十五世から聖ルイ9世にちなみ「Saint-Louis」の名称を賜り、王立ガラス工房(Verrerie royale)として設立される。 1787年、クリスタルガラスの発明に成功、1829年、「Cristallerie royale de Saint-Louis(サン・ルイ王立クリスタル工房)」となる。1832年、バカラやジョワジ・ル・ロワなどの数社が協力し、ローネー・オタン・エ・カンパニーが設立される(1857年解散)。20世紀はポール・二コラ(Paul Nicolas)やジャン・サラ(Jean Sala)などのデザイナーと協力し工芸ガラスを制作、1995年エルメスグループの傘下に入り、現在ではエルメスで販売がされるなど権威を保っている。
エッチングのマークが使用される前に使用されていた紙のラベル。現在とはブランドロゴが異なる。
T
Theresienthal / テレジアタール(ドイツ)
1836年、フランツ・シュタイガ―バルト(Franz Steigerwald)とヴィルヘルム・シュタイガ―バルト(Wilhelm Steigerwald) によって創業。バイエルン国王ルードヴィッヒ?世の王妃テレーゼの名からテレジアンタールと名付けられた。優れた技術により、ルードヴィッヒ2世や各国の王侯にも納めるなどその名を高めた。
Thomas Webb / トーマス・ウェッブ(イギリス)
1837年、トーマス・ウェッブ(1804年〜1869年)により創業。1842年にT.Webb&Co, その後Thomas Webb & Sonsとなった。イングリッシュカメオガラスの制作で知られる。カットやエングレーヴィング装飾を得意とした。
V
Val Saint Lambert / ヴァル・サン・ランベール(ベルギー)
1826年設立のベルギーのクリスタルブランド。ガラスの質は良く、アンティークにおいてはバカラなどフランスのガラスとも同じ系統のガラスを製造した。アール・ヌーヴォー期にはミュラー兄弟が制作に加わり工芸ガラスも製造した。
Vierzon/ ヴィエルゾン(Verrerie de Vierzon、Adrian Thouvenin、フランス)
ヴィエルゾン・ガラス工場(Verrerie de Vierzon)は1861年にヴィエルゾンにて創業。初期の頃は経営が安定しておらず、閉鎖や再開を繰り返したが、1887年にトゥーブナン兄弟(Thouvenin Freres)に買収され、そこから一気に繁栄した。1914年には、ヴィエルゾンを中心とするシェール県(Cher)のゴブレット生産はフランス国内で6番目だったといわれている。その後1920年に会社として上場。1931年にヴァンヌ・ル・シャテル・ガラス工場(Verrerie de Vannes-le-Ch?・tel)と合併(〜1940年)、1957年に廃業となった(一方、ヴァンヌ・ル・シャルテルはその後、他社とCompagnie Fran?・aise du Cristal となり1970年にドーム社を吸収し C.F.C Daumとしてその製品を制作している)。基本的にはテーブルウェアを制作したが、アール・ヌーヴォ―期には被せガラスなど工芸ガラスも制作した。
W
Waterford / ウォーターフォード(アイルランド)
1783年、アイルランドにて創業。クリスタルガラスのカット装飾を得意とし、現在まで続く。
Weisswasser/ヴァイスヴァッサー (Vereinigten Lausitzer Glaswerken AG、ドイツ)
1889年創業。ドリンキンググラスをメインに製造。1918年にユーゲント・シュティール(アール・ヌーボー)の芸術的な工芸ガラスを製造するために、フランスのクリスタルガラスブランドであるサン・ルイ(Saint-Louis)の技術者を招き、1918年に「Arsall」銘で被せガラスを製造した。その後もWilhelm Wagenfeldといったデザイナーの活躍により発展した。
Whitefriars / ホワイトフライヤーズ(パウエル) (James Powell & Sons、イギリス)
1834年にホワイトフライヤーズにあったガラス工房をジェームズ・パウエルが買収したのが始まりで、その後3人の息子が加わった。1840年代頃からヨーロッパで流行していた「歴史主義」様式グラスを取り入れ、特にヴェネチアンガラススタイルのデザインを製造し成功を収めた。特にジェームズの孫に当たるハリー・ジェイムズ(Harry James)はヴェネチアンスタイルだけでなく、アーツ&クラフツのデザインなど多様なガラスをデザインし活躍した。その後も1940年代〜1960年代にミッドセンチュリーのインダストリアルデザインで人気を博したが1980年に閉鎖となった。
Wilhelm Kralik / ヴィルヘルム・クラーリク (Wilhelm Kralik Sohn、ボヘミア)
マイヤーズネッフェ(Meyr's Neffe)を1841年に継いだヴィルヘルム・クラーリク(1806年〜1877年)の死後、工房の相続問題が起こり、1881年、7つのうち2つの工房を相続したハインリッヒ・クラーリク(Heinrich Kralik)がWilhelm Kralik Sohnとして独立。ボヘミアではレッツ(Loetz)工房と並びアール・ヌーボー期(ユーゲントシュティール)に活躍した。マイヤーズネッフェと同様な作品も製造したが、ほとんどは作風が異なりイリディッセントガラス(虹彩ガラス)や被せガラスなどを製造した。第二次世界大戦後はチェコの国営企業となり、1995年まで続いた。
参考文献
『J.&L.Lobmeyr』(Peter Noever/Prestel Pub/2010)
『Old Baccarat Tableware』(増刊緑青 Vol.8/マリア書房/2009)
『ロブマイヤー・グラスの世界』(別冊太陽/平凡社/2002)
『LE GENIE VERRIER DE L'EUROPE』(Giuseppa Cappa,1998)
『Rapports du Jury International』(IMPRIMERIE NATIONALE、1880)
『Pressglas-Korrespondenz 2002-1』
など
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