フランスの地理学者ベラン（Bellin)とローラン(Laurent)によって制作された地図です。
『Carte des Isles Kouriles d'apres la Carte Russe Dressee et Gravee par Laurent』という題で、千島列島（クリル列島）が中心として作られた地図です。
左下には本州（ISLE DU JAPON OU NIPHON）が描かれ、その少し上に北海道が描かれています。かなり北海道(蝦夷）が小さく描かれていますが、これは北海道が未開の地であり正しい形状を当時は認識していなかったことを意味しています。伊能忠敬が蝦夷を測量したのが1800年（寛政十二年）からですので、当然日本人ですら当時の蝦夷の形など誰も知りません。しかしその小さな蝦夷にはしっかりと松前(Matsoumai)の文字が認識できます。そしてその右上に千島列島が記されています。国後（Kounachir)の文字も見えます。そしてカムチャツカ半島(Is Choumtchou)まで確認できます。当然、現在のような正確な測量機もないため、正確な地図ではありませんが、当時の知識を駆使して制作されたものです。
この地図は1750年頃に出版された『L`Histoire Generale des Voyages』（Antoine-François Prevost）に掲載された版画とされています（1764年や1780年とも）。何度が出版されており、こちらの地図も1780年頃までの出版のうちの一つであると考えられます。ベランが制作した地図をローランが版画にした作品です。ベランは『日本誌』で有名なケンペルの影響を受けて、ケンペルの地図を原図としての制作などもしていました。
銅版画です。プレートマーク、ウォーターマークあり。
新品木製額付です。
【ベラン / Jacques-Nicolas Bellin,1703-1772】
フランスの水路学者、地理学者。1721年に18歳でフランス軍の水路学者となり、1741年にはフランス国王より政府の水路学者となった。高い地図製作技術があり、多くの地図を制作した。
| 年代 | 1750年〜1780年頃 |
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| 題 | Carte des Isles Kouriles d'apres la Carte Russe Dressee et Gravee par Laurent |
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| 状態 |  良好（経年の僅かなシミ、マージンの切り込みあり） |
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| サイズ | 紙 縦32�僉＿�43cm 版面 縦24.4�僉＿� 28cm 額 大衣 |
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