フランスで1790年代に活躍した英国人クリストファー・ポッターのお品です。
1790年代のパリを代表する磁器工房クリストファー・ポッター。そのティーボウル&ソーサーです。グリザイユで細密な絵を描いた美しい絵付けで、金彩による装飾がございます。素地は厚みのある硬質磁器。当時代の優れた工房でありながら、ポッターの作品は窯印がかかれないことが多く、そのためポッターとして残される品物は希少です。
大英博物館に同型のティーボウル&ソーサーが残されています↓
https://www.britishmuseum.org/collection/object/H_Franks-435
【クリストファー・ポッター / Christopher Potter】
1750年生まれ。1778年にケンブリッジシャーとハンティンドンシャーのシェリフ(州知事)となり、政治家として活動。アメリカ独立戦争では英国軍の食料配給者として活躍。首相候補となるもウィリアム・ピットに敗北。1788年、フランスへ移住し、1790年にブランシェロン(Etienne Jean Louis Blancheron)をとしてクリュッソル通りに工房を設立する。イギリス皇太子(プリンス・オブ・ウェールズ)の庇護受けたため、Manufacture du prince de Gallesと称した。1792年にはシャンティイ窯を買収、スイスの有力工房となったニヨン窯を設立したフェルディナンド・ミュラー(Ferdinand Müller)を加え、磁器製造業に革新をもたらし、パリでも重要な一人となった。1793年にバラン(Jacques Bernard Balan)に工房を売却するも、1794年にはブランシェロンが買い取った。1798年にトロワボルヌ通りに移転、工房は1802年に破産した。ポッターは政治家だったこともあり、フランスへ移住後も帝室とかかわりが深く、1802年にイギリスとフランスで結ばれたアミアンの和約にも、その締結のため活躍したとされる。1817年、イギリスにて死去。
年代/PERIOD | 1790年〜1793年頃 |
---|
刻印 /MARK | Potter a Pari |
---|
状態/CONDITION | 良好 Good |
---|
サイズ/SIZE | カップ 直径7.3cm 高さ4.3cm 直径 12.2cm |
---|
※状態についてはコンディション(商品状態)についてをご覧ください。